ヘパラン硫酸(HS)は、イズロン酸またはグルクロン酸と N-アセチルグルコサミンから構成される2糖が反復する糖鎖に、硫酸が結合したグリコサミノグリカンです。タンパク質と結合したプロテオグリカンとして、動物の基底膜や結合組織に多く存在します。種々の成長因子、接着因子などと親和性を示し、様々な生理活性を有していることも知られています。
ヘパリンは、HSと同様にイズロン酸またはグルクロン酸と N-アセチルグルコサミンまたは N-スルホグルコサミンから構成されるグリコサミノグリカンで、HSより高度に硫酸化されています。ヘパリンは、肥満細胞内に存在し、炎症部位で循環血液中へ遊離します。ヘパリンは、アンチトロンビンと結合して血液凝固を強力に阻害します。また、ヘパリンコファクターIIなどの血液凝固関連因子や、成長因子、接着因子などと親和性を示し、様々な生理活性を有します。
ブタ腎臓由来のヘパラン硫酸ナトリウムとブタ腸由来のヘパリンナトリウムの凍結乾燥物です。
項目 | 規格 |
性状 | 無色透明の液体(PBS(-)溶液) 白色の凍結乾燥物(凍結乾燥品) |
純度 | 主バンド以外のバンドを認めない (セルロースアセテート膜電気泳動) |
エンドトキシン濃度 | 0.25EU/mL以下(凍結乾燥品を除く) |
貯法 | 凍結乾燥品:冷蔵 PBS(-)溶液:-20℃以下 |
1)蛍光基としてフルオレセインアミン(FA)を使用
2)励起波長は485nm~500nm、蛍光波長は510nm~525nmで、FITCと同様な条件で検出可能
3)FAは、ウロン酸のカルボキシル基にアミド結合で導入しており、導入後に強い蛍光体になり ます
4)FA自体の蛍光は弱いので、遊離したFAは大きな影響を与えません
5)PBS(-)溶液は、ろ過滅菌、エンドトキシン濃度測定済みで、細胞培養試験やフローサイトメトリーに最適
製品コード | 品名 | 容量 | 価格 | 添付文書 |
FAHS-P1(PgK)1 | フルオレセインアミン標識 ヘパラン硫酸ナトリウム(P1)(Porcine Kidney) |
1mL (1mg/mL) |
¥39,000 | |
FAHep-N1(PgI)3 | フルオレセインアミン標識 ヘパリンナトリウム(N1)(Porcine Intestine) |
3mL (1mg/mL) |
¥54,000 |
項目 | 規格 |
性状 | 黄緑色の液体(PBS(-)溶液) 黄色ないし橙色の非晶質性の塊または粉末(凍結乾燥品) |
純度 | 主バンド以外のバンドを認めない (セルロースアセテート膜電気泳動) |
最大励起波長 | 485~500 nm |
最大蛍光波長 | 510~525 nm |
蛍光基導入率* | 0.6~1.2% (全ウロン酸に対する標識されたウロン酸の百分率) |
エンドトキシン濃度 | 0.25EU/mL以下(凍結乾燥品を除く) |
貯法 | 遮光して-20℃以下(小分け保存を推奨) |
1)導入基としてビオチンヒドラジド(BH)を使用
2)BHはウロン酸のカルボキシル基にアミド結合で導入
3)蛍光標識アビジン、酵素標識アビジンを用いることにより、種々な条件で検出可能
4)ビオチン導入率測定済み
5)PBS(-)溶液は、ろ過滅菌、エンドトキシン濃度測定済み
項目 | 規格 |
性状 | 白色の凍結乾燥物(凍結乾燥品) |
純度 | 主バンド以外のバンドを認めない (セルロースアセテート膜電気泳動) |
ビオチン導入率* | 2~10% (全ウロン酸に対する標識されたウロン酸の百分率) |
貯法 | 冷蔵 |